レンアイ 遊興




空がベッドに座って、ギシッと軽く音がなり弾む。


「…………」


「…………」


お互いに黙っていて、外からの音楽が虚しく響く。


空をちらりと見ると、空もどこか違うところに焦点を合わしていて。


…気まずいよぉ。



「もう酔ってない?」


「えっ?」


「つくし、酒に弱いみたいだから…。もう飲んじゃだめだよ?」


緩く絡まる視線。


お酒…。

あのミックスジュースはお酒だったんだ。


「ごめんなさい…」


「いや、別に」


謝る私に、空はスッと視線を逸らす。


「…つくし」


ん?


「覚えてないの?」




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