レンアイ 遊興
そしたら空は、撫でてる手を止めて立ち上がった。
「あぁ、もうすぐ始まるから来ないかって」
「えっ、何が始まるの?」
私が聞くと、窓から外を見ながらこう空は言った。
「フォークダンス」
ほら、と窓の外を指差されて覗きに行く。
「あ…」
リズムに合わせて踊る人は上から見ると凄く綺麗で。
そっか。この音楽はフォークダンスの曲だったんだ。
窓に張り付いて、その様子を眺めていると、空の声が聞こえた。
「それじゃあ、オレらも踊ろうか」
そして、空は私の前にしゃがんで、右手を出した。
「踊って下さい、姫」