レンアイ 遊興
久々のカラオケ

◇…困るつくし





ホームルームが終わり、マフラーを巻く。


「じゃあ私、帰るね」


「つくし待って!」


振った手を掴まれて、えっ?と目を見開く。


「どうしたの?」


聞くと、朱音は少し探るように言った。


「カラオケ…行かない?」


「カラオケ?」


まさかの言葉に、少し驚く。


だって放課後にカラオケに行く理由なんて一つしかないもん。


「もしかして…」


「違うよ。つくしが思ってるようなことじゃない」


きっぱり言う朱音に、ほっとする。


「よかったぁ…」


原敏史さん、もう浮気しないって言ってたしね。




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