レンアイ 遊興
え…。
静まり返ったカラオケボックスに、朱音がちゅーとジュースを飲んだ音だけが響いた。
「宝石店から出て来たあとに買ったばかりのネックレスをその女に付けてあげてたの」
グラスの氷をストローでくるくる回す朱音。
カランカランという音だけが虚しく響く。
「敏史は、すぐに体の関係作れちゃうから…不安なんだ」
ははっ、と寂しく笑う朱音に心がぎゅっと締め付けられた。
「最近…連絡来ないし。会ってないし。
あのエロ敏史がどこで欲求解消してるか知らないし」
少しすねたように言う朱音。
それからぎゅっと自分の体を抱きしめた。
「一週間に一回は学校違くてもしなきゃおさまらなかった敏史なのに…。
もう三週間も会ってすらない」