レンアイ 遊興
「もしも…」
『つくし、今どこ?』
私の言葉を遮った空の声はどこか急いでいるようで。
「え、えっと…今カラオケボックスだけど」
『他に誰かいる?』
他に?
反射的に周りを見渡してから、
「朱音と雪音先輩」
『それだけ?』
「えっ、うん」
それだけ?ってどういうこと?
少し疑問に思いながらも返事をすると、ほっとしたように『よかった』と言う空の声がした。
「えっと、どういう…」
「ちょっと貸して」
その言葉と共に、耳に当てていた携帯を取られてえっ、と驚く私。
「何か用ですか?私が聞きますけど」