レンアイ 遊興




「………………」


あきも男共も周りの奴らもみんなオレを見て呆然としている。


「おま…殴っ…」


あきが言葉にならない声で言ってから、オレは気付いた。


オレ…殴った?


殴るなんて喧嘩じみたことはいっさいしないオレ。

売られた喧嘩は、綺麗によけて、それでもまだ諦めないやつにだけ手を出す。


だから自分から殴ったりなんてしなかった。


「…………空くんが…」

「空が殴ったー!!!」


きゃーっ、と周りで声が上がる。


その反面、みるみるうちに青ざめる男達。


「そ、空…すまん、お前がそんなに怒ると思わなくて…」

「いや…別にオレら何もしてないし…なぁ?」

「そ、そうだよ。オレらこんな可愛い後輩を襲うために場所をかえようなんて思ってなかったし」



…襲う?


「「「おい、バカ!!!」」」






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