レンアイ 遊興
「だからねー?つくし」
そう言って朱音は私の手を握る。
うん、こういう時は
「カラオケだよね?」
「うん!さすがつくし。わかってるー!」
朱音は浮気される度に、カラオケに行って吐き出すのが日課であり、私はそれに着いて行く。
溜め込むより全然いい、と私は思う。
カラオケに着き、早くも朱音は曲を入れはじめている。
「あ、私ちょっとトイレ行ってくるね」
「はーい」
トイレで用を済まし、部屋へ向かう。
「ねえ、君。ちょっといい?」
…え、私?
振り返ってみると、男の人が一人。
「トイレの場所わかるかな?」
トイレ?
トイレなら…
「ここを右に曲がって…」
「あー言葉じゃよくわかんねぇから一緒に来てもらえる?」