初恋
「母さんっ、可愛いお姫様連れてきたぞっ」


バタバタ バタバタ


足音がしてきた

 
足音が近くなるたびに緊張する


「あっらぁ~和から話は聞いてるのよっ。可愛らしいわぁ」


和磨のお母さんはそう言ってアタシの頭を撫でた。


「さぁ、美嘉ちゃん和の部屋に行ってらっしゃい」


「母さん、いつもの頼むなっ」


「美嘉ちゃん、何飲む?」


「え…何があるんですか?」


「ん~とね…オレンジジュースとコーヒーとミルクティ」


「じゃぁ、ミルクティで」


「分かったわ」

初めてお母さんのありがたさを知った。

「美嘉、早く上行こうぜ」


「うん」




和磨の部屋は男の子の匂いがした


白と黒の家具しかなく、とても大人っぽい


「座れよ」


和磨は自分が座ったソファの横を叩いた」


和磨の隣へ行った


「なぁ~美嘉」


「ん~?何」


「キスしてよ」


「いいよ」


和磨は眼を閉じて待っている


「い…いくよ?」

唇を重ねた。


すると和磨はアタシの頭の後ろへ手を回した


和磨が口を開けた。


「美嘉、入れて?」

「うん」


アタシは言われたとおりに舌と入れる


和磨の舌と絡み合う。


和磨のお母さんの足音が聞こえてくる


「か…和磨お母さんくるってば!」

「気にすんな」


「ん~っ」

「分かったって」

和磨は笑って口を離した。


「はぁ~い、お待たせっ」


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