拾ってください!
おかげで鼻をシロさんの固い背中におもいっきりぶつけた。



ただでさえ高くない鼻が低くなったらどーする!!

と、ちょっとガンとばしたい気分になったが、そんなことは小心者の私にはできない。


なので普通に何があったのかと痛い鼻をさすりながら前を見る。



よくよく見てみると、そこはいつも私が学校に行くために利用しているバス停だった。


いつの間にか着いていたらしい。



バス待ちの列はもうすでに長くなっており、私達は最後尾に並ぶ。



「このバス乗るんだろ?」


何分も待たないうちにバスが着き、一応といった感じで確認をしてきたシロさん。



「はい。シロさんもいつもバスなんですか?」


さっき普通に会話できたことでちょっと自信がついた私は、どんどんバスに乗っていく人を目で追いながら聞いてみた。



あとちょっとで乗れそうかな。



「俺はいつもバイ・・・バ、バスで来ている。」


あれ?


今絶対バイクって言おうとしたよね。言い直したもんね。

うちの学校バイクで通学禁止のはずなんだけど、おかしいな・・・。



隣を見るがそしらぬ顔をしている。


・・・突っ込まないでおこう。



「そうですか・・・。」
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