拾ってください!
・・・・・・よく見るとえらい美形だなオイ。
だがしかし、勘のあまりよくない私でも気付きました。
この人は世間一般で言う「不良」と呼ばれる方ですね。
でも、なんでその不良さんが私の家の前でダンボール箱に入って体育座りしてるんだ・・・
あまりに自分の見ている状況についていけずにドアを開けた体勢のまま固まって凝視していると、
さっきまで全然動かなかった不良さんがゆっくりと首を動かしはじめた。
真横に向けていた視線がこっちに向けられる。
あ、目があった。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
動けない。
もう、寸分も動けない。
だってすっごい見てるもの。
もうね、睨み殺そうとしてるのかってくらい見てるもの。
私が固まっていると、不良さんはゆっくり視線を下げていく。
思わず視線をたどると不良さんが入っているダンボール箱にたどりついた。
そこには墨で殴り書きされたと思われる文字が。
簡潔に2文字。
“拾え”
「・・・・・・。」
だめだ。
状況がつかめない。
捨てられた犬とかが「拾ってください」って書かれたダンボールに入っているのなら分かるけど
・・・犬じゃない。
人が入っている。
しかも不良。
そして「拾ってください」じゃなくて「拾え」。
命令形。
だがしかし、勘のあまりよくない私でも気付きました。
この人は世間一般で言う「不良」と呼ばれる方ですね。
でも、なんでその不良さんが私の家の前でダンボール箱に入って体育座りしてるんだ・・・
あまりに自分の見ている状況についていけずにドアを開けた体勢のまま固まって凝視していると、
さっきまで全然動かなかった不良さんがゆっくりと首を動かしはじめた。
真横に向けていた視線がこっちに向けられる。
あ、目があった。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
動けない。
もう、寸分も動けない。
だってすっごい見てるもの。
もうね、睨み殺そうとしてるのかってくらい見てるもの。
私が固まっていると、不良さんはゆっくり視線を下げていく。
思わず視線をたどると不良さんが入っているダンボール箱にたどりついた。
そこには墨で殴り書きされたと思われる文字が。
簡潔に2文字。
“拾え”
「・・・・・・。」
だめだ。
状況がつかめない。
捨てられた犬とかが「拾ってください」って書かれたダンボールに入っているのなら分かるけど
・・・犬じゃない。
人が入っている。
しかも不良。
そして「拾ってください」じゃなくて「拾え」。
命令形。