2通目のラブレター
「龍くんっ!教室まで一緒に行こっ!」
そういって伊織ちゃんは龍の手を握りぐいぐいと引っ張っていく
龍は不機嫌そうにあとで二年生の教室行くからと私にいって伊織ちゃんに教室まで連れて行かれた。
……わざわざこなくていいのに
そんなことを考えながら教室にもどった。
新しいクラスは特にうるさくも静かでもなく、普通に明るいクラスだった。
私は黒板に書いてある席順の通りにすわった。
特に何もすることがなく暇だった私は机に落書きをしていた。
「わーるい悪いー先生にゆったろー!」
そう言って笑いながら遠慮なく私の机の上に座るこの女は私の親友、山本由香
「朝は入学式早々年下の男の子とイチャついてましたねぇ!」
ニヤニヤしながら由香は私のほうをみる。
―……そんなんじゃないのに
そう思いながら私はため息をついた。