エリートな彼に甘く奪われました
遼 ~りょう~
「これ、お願いします」

交通費の精算申請書を差し出しながら窓口にいる女性社員に声を掛ける。


「…え、あ、は、はい…」

その女性は一瞬俺の顔を見て書類に目を通す。

何となく周りを見渡しながら申請を待っているとあちこちから来る視線と時々目が合う。

(はあ、まただよ)

こちらを見ながらヒソヒソと何かを言い合っている子もいる。

もはやこの部屋にいるほとんどの女性が俺を見ていた。







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