エリートな彼に甘く奪われました
迷 ~まよい~
私は遼から先ほど掛かってきた電話で言われた通り、仕事を終えてから七時に会社の入り口近くで彼を待った。
やがてエレベーターから帰宅する社員がぞろぞろと降りて来始めた。
彼はその沢山の人の中からすぐに見つけ出せた。
「浅香さん、お疲れ様です」
「ああ、お疲れ様」
「浅香先輩、さよなら」
「さよなら」
彼が一歩、歩く度に近くにいる女の子が声をかけている。
一人ずつに丁寧に返事をしながらゆっくりこちらに近付いてくる。
やがて私の前で立ち止まると「お待たせ」と言ってキラリと笑った。
周りにいた人達がこちらに注目している。
えー、とか、何で、とかあちこちから聞こえてくる。
私はすぐに返事が出来ずに固まってしまった。
薄ピンクの細かいチェックのカッターシャツに深いブルーと黒のストライプのネクタイ。
シンプルなデザインのネクタイピンとベルトのバックルがキラッと光っている。
グレーの細いスーツが長い手足を引き立てている。
前髪がサラサラと揺れているその奥の瞳はキラキラと輝き揺れている。
三日振りに見た彼は相変わらずため息が出る程素敵だった。
やがてエレベーターから帰宅する社員がぞろぞろと降りて来始めた。
彼はその沢山の人の中からすぐに見つけ出せた。
「浅香さん、お疲れ様です」
「ああ、お疲れ様」
「浅香先輩、さよなら」
「さよなら」
彼が一歩、歩く度に近くにいる女の子が声をかけている。
一人ずつに丁寧に返事をしながらゆっくりこちらに近付いてくる。
やがて私の前で立ち止まると「お待たせ」と言ってキラリと笑った。
周りにいた人達がこちらに注目している。
えー、とか、何で、とかあちこちから聞こえてくる。
私はすぐに返事が出来ずに固まってしまった。
薄ピンクの細かいチェックのカッターシャツに深いブルーと黒のストライプのネクタイ。
シンプルなデザインのネクタイピンとベルトのバックルがキラッと光っている。
グレーの細いスーツが長い手足を引き立てている。
前髪がサラサラと揺れているその奥の瞳はキラキラと輝き揺れている。
三日振りに見た彼は相変わらずため息が出る程素敵だった。