エリートな彼に甘く奪われました
「愛?これは、どう?直人に似合うと思わない?」

安東さんが赤地のチェックシャツを手を取り自分の身体に合わせて見せた。

「あ、うん。いいかも」

私がそう言うと彼はにこりと笑った。

「私、これにするわ。ありがとう」

「おい、他のも一応見たら?」

「いいの。安東さんが選んだこれが一番素敵よ。
お兄ちゃん、喜ぶわ」

「そう?ならいいけど」

安東さんと一緒にいると心がとても楽。

どうして遼といたら気持ちがかき乱されるんだろう。

不安と駆け引きでとても疲れてしまう。

このまま、こうして安東さんと一緒にいた方が幸せなのかも知れない、そんな気さえしてくる。





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