エリートな彼に甘く奪われました
私はもうあと半分で海の彼方に消えつつある赤い夕日を眺めながら最近の彼の様子を思い浮かべた。

そんな私をじっと見詰めながら彼は静かに言った。

「この前言った事、本気だよ?」

「え」

「あの日から、君をいつの間にか求めていた事。
気付くのが、遅すぎたけど…。」

彼は自嘲気味に笑うと視線を夕日に向けた。

「彼は、愛の手に負える相手だった?
愛、無理してないか?」

「そんな…」

「愛の顔を見てると、何となく分かるよ。

この前、ビアホールで話した事、今からすぐに直人やご両親に伝えに行ってもいいんだよ」

「え?」







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