エリートな彼に甘く奪われました
誠 ~まこと~
ホテルの部屋で俺と釜田と伊沢の三人はパソコンとにらめっこしながら、はや三時間近く口をきく事もなく黙々と仕事に追われていた。

カタカタとキーボードを打つ音だけが部屋に響いている。

「おっしゃ、送信完了」

釜田の声でふと画面から目を離し我に返る。

「あとは、本社の解析を待って、次の段階に行けば任務遂行だな」

満足そうに釜田が微笑む。

「終わったのか?まあ、あの案件なら通るんじゃないかな。側の遊園地の帰り客なんかも見込めるだろう」

伊沢が煙草に火を点けながら呟く様に言う。

俺も今回のプロジェクトに参加出来た事はラッキーだったと思っている。

沖縄で名の知れたレジャー街。

遊園地や水族館が建ち並ぶその一画に温泉とサウナを兼ね備えた宿泊施設を展開していこうという今回の計画はうまく話が進んでとてもやり甲斐のある仕事だ。





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