エリートな彼に甘く奪われました
疑 ~うたがい~
彼は横向きで私の方を向いていて、肘で頭を支えながら私を見下ろし優しく髪をなでてくれている。
私はただ黙って彼のされるがままになりながら、うっとりと彼の顔を見詰めていた。
「ん?」
そんな私の視線に目を留めて彼が何?と言う様に私の目を見た。
「あ、いえ。何でもないです」
彼が困った表情になる。
「ほら…、敬語に戻ってる。
さっきまで、あんなに近かったのに…」
頬がボワッと赤くなる。
「や、やだ、」
彼はふふっと笑うと、
「恥ずかしくなんかないよ、もう一度、あんな愛を見たいな」