プラトニック・ラブ
あたしは口を閉じたまま。
知らぬ間に頬を伝っていた涙を止められずに流し続ける。
「う…っ、ふ…っ」
「だからまず落ち着いてくれ」
そう言ってあたしを宥めさせたその言葉は優しかった。
あたしが落ち着いたことが分かると、まず最初にあたしの両手を解放した。
そして、
「座れ」
そう言って両手を引っ張り元のように座らせる。
あたしはやっぱり操られるがままのマリオネットで、大人しく元の位置に戻った。
ストンと座り直したのと同時。
風船が萎むように気持ちが落ち着いたあたしは、俯いたまま少し頭を下げて謝った。
「ごめんなさい…」
あたしらしくない。
喚いてしまった。
悪いのは確実にあたしの方だったのに。