プラトニック・ラブ
砂利道の中に大きめの平らな石が埋め込まれている、こんな道を通った覚えがない。
まずこんなところがあったのかさえ分からない。
どこに向かっているのか分からない。
あたし達はあたしがバイトで入った家を通り越す。
するとその家の後ろに瓜二つと言っていいほど同じ大きさの家があった。
どうやらそっちに向かっているよう。
…巨大な家が2つってどういうこと?
2つある理由が分からない。
どういうこと?
そして、どうしてあたし達はそっちに向かっているのか分からない。
「あ…あの!」
あたしは思い切って訊いてみることにした。
疑問に思ったら口に出してみるべきだ。
あやふやにされるかも、と思っていても、やっぱり気になることは口にしてしまう性格らしい。
「どうしてソッチなんですか…?」
次の瞬間、あたしは信じられない言葉を耳にした。