プラトニック・ラブ




断れば今のまま。


お菓子すらロクに買えない貧乏生活のまま。



それでもいいのかもしれない。


あたしがどこかのバイトを探してやればそれでいいのかもしれない。



けれど。



あたしだってやっぱり遊びたい。


バイトなんてしないで放課後まで学校にいて世間話をしていたい。



今までずっと我慢してきた。


ほとんど我慢して諦めてきた。



あたしだって友達みたいにやってみたいことは沢山ある。



けれど。



お母さんは「自分のために結婚しろ」と言う。


お母さんのためや瑠子のためだったら許さないと言う。



そんなの…無理に決まってる。



今のあたしはお母さんと瑠子がいるから頑張れる。


だから考えない、なんて無理。




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