プラトニック・ラブ
願うのは深谷があたし達をずっと見ていなかったということ。
ずっと見られていたら終わりだ。
あたしの言葉が嘘だということがバレてしまう。
ぎゅっと目を瞑る。
けれど降ってきた言葉は、
「なんだー、つまんねぇの」
ため息を吐き出すような声だった。
その声に閉じていた目を開ける。
けれどここで喜んで舞い上がるわけにはいかない。
一先ず落ち着いて、
「別に隠し事なんてないしねっ」
余裕満点のことを言ってみる。
さっきまでの自分が嘘のよう。
あれを信じてもらえれば十分。
一応これで危ういところを潰すことができた。
誰がどこで何を見ているか分からないから冷や冷やする。
マジで気をつけなくては。