プラトニック・ラブ
そんなあたしを見て、迅さんは小さく妖しく笑うとグンっと一気に近寄ってきた。
「助けてって、俺に助けを求めてたの?」
方膝を付くと上半身をあたしの方に近づけ、より一層距離を縮めてくる。
あまりの近距離に驚いたあたしは、いきなりのことに後退することができずに尻もちをついてしまった。
「ふはっ、大丈夫?」
「…む」
あたしはペッタリ尻もちをついたまま、視線だけを上に上げ上目線のまま睨み気味に見つめる。
…ムカつく。
絶対馬鹿にされてる。
子供扱いされてる。
「…近いです」
「うん、知ってる」
そう言って笑う。
だから睨んでやったら余計に笑われた。
迅さんはあたしに近寄ったままどいてくれそうにない。