プラトニック・ラブ




こうなったのはアナタのせいなのに。


あたしは1人で行かなきゃなんないの…?!



酷すぎる。


確実に遅くなったのはあたしのせいなんかじゃないのに。



酷すぎる。



ガックリと項垂れる。



けれどそこでビビっと脳裏をよぎったのは〝自給2000円〟。



そうだ。


あたしはこのために頑張っているんだ。



思い出して顔を上げる。



「頑張って! 大丈夫よ」



そう海さんはやっぱり穏やかな声であたしの耳元で囁いた。


それだけなのにちょっぴり勇気が湧く。




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