プラトニック・ラブ




ふと迅の食べている料理を見る。


ぜんぜん減っていなかった。


と言うことは、ぜんぜん時間が経っていなかったということ。



きっと5分もしないでサラダを食べ終わってしまったと考えられる。


15分くらいかけたつもりだったんだが…。



すると迅はあたしを見上げ、自分の座っている椅子を少し引くと、




「座れ」




あたしを見つめたまま、そう言った。



「…は?!」



思わずポカンと口をだらしなく開いたまま停止してしまう。


そんなチンタラしているあたしに、迅は一言。



「いいから座れ」



そう言って自分の膝を叩く。


あたしを見つめるその目が〝早くしろ〟って言ってる。



すすす……座れ…?


あたしは一歩後ずさる。



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