プラトニック・ラブ




「瑠璃って料理できるんでしょ?」



その質問に、あたしは頷き答える。



「? そこそこなら」



「こうやってここで食べんの週一くらいにしたいんだけどいい?」



突然そう言ってきた。


あたしは驚き、



「ほとんどあたしの料理でいいの?!」



じっと迅を見つめたまま訊く。



「こういう味の濃いもんばっか食べてるのって飽きるんだよ。瑠璃の料理が食べたい」



そう言って笑った。


けれどあたしは素直に笑えなくて、あたしは少し悩んで言葉を続ける。



「…あたしの料理だって飽きるかもよ?」



訊いておいてなんだが、答えを訊くのが少し恐い。


それでも迅は小さく笑って、



「飽きるはすがないでしょー」



ポンポンと頭を撫でながら言う。



「…そっか」



正直に〝嬉しい〟と思った。



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