プラトニック・ラブ
あたしの料理と、ここに並んでる料理なんて比べ物にならないだろう。
あたしの作った料理が食べたい、そう思ってくれるのは嬉しい。
「うんっ。 じゃあ頑張る」
こんなとき、お母さんの手伝いをしていて良かったと思う。
料理だけはできるようにしておけ!
そう言っていた理由が今分かる。
今度お母さんにもっとたくさん料理の作り方を聞いておこうかな、なんて思うほど浮かれてた。
あたしの食事の席に着くと、迅が座りその上に再びあたしが座らされた。
「さっきの復習ね」
そう言うとハンバーグにナイフを刺した。
量がありすぎると思う。
今ならちょこっとだけ迅が料理を残した気持ちが分かる気がする。
結局2人分以上ありそうな料理を2人で平らげた。
お腹いっぱいで死にそうだったけど、デザートが来た瞬間復活した。
満足。
お腹いっぱいで、心もいっぱいだった。