プラトニック・ラブ
でも。
「瑠璃、ちょっと海と話しあるから先に戻っててくれ」
食事後にそう言われて海さんと2人で話しているのを見た瞬間、膨らんでいた気持ちが風船みたいにしぼんでしまった。
――――――…
何なんだろう。
「……る…」
あたしどうしたんだろう。
「………ろ」
迅のこと好きじゃないのに。
「……り…」
ただ契約を結んだだけなのに。
「……瑠璃」
おかしいな。
遠くで聞こえたドキドキするその声に、あたしは静かに目を開ける。