プラトニック・ラブ




フラッフラした足取りで風呂場へと向かう。


途中普通のとは違うドアを見つけて入ってみたくなったけど、迷子になったりしたら笑えないから、言われたとおりに風呂場に行くことにした。



1階に下りると右に曲がって長い廊下を歩き出す。



今は全部の電気がついていて恐くない。


むしろ明るすぎて目がチカチカしてくるほど。


消費電力がすごいんじゃないかって思った。



突き当たりの風呂場は横開きのドアだった。


ドアを開けるとフワリと温泉みたいな匂いが鼻を掠める。



中央にある銭湯みたいになっている籠の中に迅から渡されたビニール袋を置くと、脱ぎ始めた。



それにしても眠すぎる。


時たまフラッとなりながら全部の服を脱ぎ置くと、横開きのドアを開けた。



「…広い」



あたしは目を見開いて驚いた。


ビックリして眠気が飛んでいった。



まるでそこは銭湯のようだった。


いや、銭湯のミニバージョンとしか思えない。



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