プラトニック・ラブ



無理だ。


心臓もたない。



ギシっと向こうで動く気配。


その瞬間に頭が真っ白になる。



嘘嘘?!


ちょ…待って…っ!!!




「瑠璃」



あたしは布団の中で頭を抱えたまま返事をしない。


近寄ってくる気配はない。



「瑠璃、おいで」



ほらね。


その子犬を呼ぶような呼び方。



「瑠璃、おいで」



ドキンっと鳴る。


中心が締め付けられる感覚。



「………っ」



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