プラトニック・ラブ
Chapter 5
見られた偽恋
〝好き〟とは何だろう?
実際どういう意味だろう?
ふと思った。
よく分からない。
あたしにそれは分かっていないっぽい。
「皆川ぁッ!!!!!」
耳元で怒鳴られた。
おかげで椅子からズリ落ちるし耳がキンキンなるし最悪だ。
「…うるさぁい」
「何だと?! 教師に向かって何てことを言うんだ!!」
あたしはそこでハっとして覚醒する。
キョロキョロと驚いて辺りを見渡す。
「あ…あれれ?」
ズリ落ちたせいで尻が痛む。
耳はなんとか治ってきた。