プラトニック・ラブ




美沙はあたしを見つめて言う。



「何か悩み事でもあるの?」



「悩み事…ではないかなぁ」



罠にはまった恋愛の病。


病…?




「すきありぃ―――っ!!!」



パコーンっと何かに頭をすっぱたかれた。


あたしは勢いよく机から顔を上げ、ソイツを見つめ、しまいには睨み付ける。



「ケケケっ! 皆川やられたりっ!」



…お前も飽きねぇなぁ。



あたしはキっと爪を立てると、深谷目掛けて襲い掛かった。



「ふざけんなッ!!」



よそ見していた深谷の持っていた新聞紙を棒のように細くしたやつを奪い取ると、ボコボコ殴りつける。



「いってぇ!! 俺そんな強く叩いてねぇし!!」



「知らぬ!! 成敗いたす!!」



そんなバトル中のあたし達とは対照的に、朗らかな空気を生み出すのは美沙と三山。



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