プラトニック・ラブ





早く退散しようと思い、頭を下げようとしたとき、



「何歳?」



そう聞くくせに、特に興味のなさそうな声で訊かれた。



突然の低い声で、怒るのかと思ってビクッと肩が跳ねる。



なんでそんなこと訊くんだ?とか。


あたしに興味をもたれたのか?とか。



低いくせに透き通るような綺麗な声してんだなとか。


イケメンの部類に入るんだろうなとか。



「………」



間違いなくカッコいい部類に分類されるんだろうな。



あたしは顔を上げ、思わずマジマジと見つめてしまった。


けれど下手に絡んできたら嫌だから、慌てて視線を皿に移した。




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