プラトニック・ラブ
薄く目を開いてみれば、ぼやける影が見える。
曖昧で分からないけど、その影があたしの額に触れた瞬間、迅だと速攻気づいた。
なんとも言えない安心した気持ちになる。
「そばにいて…」
はっきりとしない意識の中でそんなことを呟いていた。
「うん。 ここにいるから」
そう言って優しく撫でてくれる。
この体温が好き。
このぬくもりが好き。
大好きなんだ、この温度が。
――――…
薄く目を開く。
風邪をひいてるせいか、寝ても寝ても寝たりない。
「…ん」
寝返りをうつだけでズキズキと頭が痛む。
熱が上がっているのかもしれない。