プラトニック・ラブ




「はい、あーん」



再びそう言ってあたしに食べさせようとする。


ニヤリとしたその顔が憎くて憎くてたまらない。



「~~~…っ」



ジッとレンゲに乗るご飯を見つめる。


同時に腹が鳴る。



腹がへった。


ただのご飯なのにかなり美味そうに見えるというマジック。



あたしを苦しめるマジック。



顔の前でユラユラと揺られるレンゲ。


一緒にフーっとコッチに息を吹きかけてくるようにして冷ましているせいで匂いがコッチに飛んでくる。



ムムムっと眉間のシワが濃くなる。


迅は小学生に意地悪でもするかのように、口角を上げたままあたしを見つめる。



お腹が鳴る。



…限界だ。



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