プラトニック・ラブ
生憎熱くなかったから叫ぶことはなかったけど、どう反応したらいいのか分からずに黙ってしまった。
「………、」
黙っていると緊張してるようにとらえられそうで嫌だ。
でもだからと言って良い言葉が思いつかない。
黙ったままのあたしに迅は下から見つめるように見てくるとこう訊いてきた。
「美味しい?」
モグモグと口を動かしたままジーッと睨み付ける。
迅は小さく笑ったまま、不機嫌なあたしを見つめている。
イライラしてるあたしは、
「…白ご飯に美味いも不味いもない」
可愛くないことをブスっとしたまま呟いた。
もちろん迅は言ってくる。
「もー、可愛くないなぁ」
「…貸して」
本気でムカついてることが分かったのか、迅は小さく笑って息を吐くと皿を差し出してきた。