プラトニック・ラブ

「………っ！」



…―――自分から走り出さなければいけない。



あたしはダルイ体に鞭を打ってベットから抜け出すと、勢いよくドアを開け走り出した。




今回はあたしが悪かったと素直に思える。


何か、迅を傷つけるようなことを言ってしまったあたしに責任がある。



謝るのはあたし。


そう決めたら後は彼の元に向かうだけ。


後で、なんて温いことを言ってると大変なことになる。



けれどあたしの〝良し〟と思って行動したこれが、後に後悔することになるなんて思わなかった。



階段を下りると筒抜けになっている方の階段へ向かい、そこから下を見つめる。




「じ……」




見つけた。


でも声は出なかった。



出せなかった。



そこには海さんがいたから。



迅さんの前にはお手伝いさんの格好をした海さんが立っていた。