プラトニック・ラブ




なん…っ。



この家はあたしと迅さんのだ。


そういう気持ちがあったから、海さんという部外者が入っていることに胸が疼いた。



どうして。


そんな言葉がグルグルと脳内を駆け巡る。



けれど何故かその2人を見て、やけに落ち着いている自分がいた。



落ち着いた瞬間頭が痛くなってきて、立っていられなくなって、あたしは滑るように座り込んでしまった。



「……そっ、かぁー」



妙に納得してる自分が自分じゃないみたい。


冷静な自分に驚く。



迅の傍にいるのはあたしだけじゃない。


カッコいくて可愛い〝海さん〟がいる。



もしかするとあたしより海さんの方が上の地位になっているのかもしれない。


ちょっと遠くて何を言っているのかまでは聞き取れないけど、海さんが笑ってることからして面白い話でもしているんだろうと予想できた。



あたしはそこで気づいた。


あたし、いなくていんじゃね?



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