プラトニック・ラブ
あたしが思うに、こんなあたしと知っていて採用したのはそっちでしょ?! って怒鳴りつけてやりたかった。
あたしは年齢を詐称したりなんかしていない。
けれどそんなことを言ってしまったら一発でクビだろう。
折角良い自給のバイトを見つけたんだ。
それだけは絶対に避けたい。
だからここは我慢するところ。
心の中で〝あっかんべー〟してればいいだけのこと。
イラついてクビにされたら後悔するのはあたしだ。
向こうは痛いも痒いも何も感じないのだから。
角を曲がったところで海さん達と再会した。
「あ、瑠璃ちゃん」
「あたし達これからまた行かなくちゃなんだよぉー…」
やっぱり口々にあたしに何かを言って通り過ぎる。