プラトニック・ラブ
理由は簡単。
あの瞳を見てしまったから。
あの瞳の理由が知りたい。
どうしてあんな瞳であたしを見ていたのか知りたい。
一時的な物なのかもしれないけど、どうもあれが引っ掛かってしょうがない。
迅はそのことに関して何も言ってこなかった。
だからあたしも訊けなかった。
もしかするとあの瞳は迅自身も気づいてないのかもしれない。
あたしが見つけてしまったのかもしれない。
…気になる。
時計は午前9時を指している。
まだまだ1日が残ってる。
したいことがない。
ってかこの家の中じゃ下手に歩き回れない。
気づいたことはかなり暇だってこと。
学校に行って勉強をしているのも嫌だけど、こうして何もすることがなくボーっとしているのも嫌なんだってことを知った。
小学生から今まで無遅刻無欠席だったあたしが始めて知ったこと。