プラトニック・ラブ



美沙はアワアワと慌てているようだけど、三山はあたし達を指さしながら爆笑している。


あたしは両手を美沙に向けて伸ばしながら叫ぶ。



「美沙ぁ!! 助けて!!」



それを見た深谷も同じく三山に助けを求める。



「三山!! 助けろ!!」



けれど美沙は慌てているだけ。


三山は爆笑しているだけ。



それは先生が威圧的なオーラを放っているからだってことはすぐに分かった。


あたし達はたくさんの人の目に晒されながら、どこかの教室へと向かう。



教室に着いた途端、先生はあたし達をペイッと教室内にほおりこんだ。


いきなりのことに、あたし達はズシャ――っと同じように滑りこける。



「ちょ、痛い! 一応あたし女なんだからねッ?!」



「乱暴すぎだ馬鹿野郎ッ!!」



酷すぎる。


どうしてこんな扱いをされなくちゃなんないのか分からない。


床に擦れたせいで手のひらがヒリヒリする。



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