プラトニック・ラブ



すると突然、ちょっぴり回復したらしい三山が唐突に訊かれたくないことを訊いてきた。



「深谷に告られただろ?」



あたしは驚いて三山を見つめる。


三山は無表情のままあたしを見ていた。



待って。


まさか三山は迅のことを知らないよね…?



「あ………うん」



あたしは視線を泳がせたまま頷く。


三山の顔が見れなかった。



深谷が言ったの…?


どこまで言ったの…?



するとあたしの表情から何かを読み取った三山は、



「あぁ、ちなみにこれは深谷から訊いたわけじゃない。 俺の勘ってやつね」



そう言って立ち上がると尻を叩く。



「そっか…」



勘だったなら頷かなければよかったと思った。


どうして深谷じゃなくてあたしに訊くんだろう…。



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