プラトニック・ラブ
抱きしめてほしくてたまらない。
単純に〝会いたい〟。
どうしてここまでこう思ってしまうのか。
「他に好きな奴がいるのか?」
〝好きな奴〟。
そう訊かれて浮かぶのは迅の笑顔。
気づかなかった。
いつの間にか〝好き〟になっていた。
触れるたびにドキドキする。
こうして離れていると会いたくなる。
今すぐにでも飛んでいって抱きつきたい。
ギュッて抱きしめてほしい。
これは〝好き〟でしょう?
この気持ちが〝好き〟でしょう?
「…うん」
例え迅の気持ちがあたしに向かなくても。
馬鹿にされたり面白がられたり、妹的存在だと思われていても。
それでもあたしは迅が好きだ。