プラトニック・ラブ
どうしたらいいのかなんて分からないけれど、こうなってしまった理由は100パーセントあたしにあって、だからこの状況から抜け出すために言葉を放つのはあたしの方からだということは分かっている。
分かっている、けれど。
「伝える言葉を伝えなくちゃ後悔するんじゃないか?」
それとももう後悔してんのか? なんて付け足して言う。
後悔はしている。
あたしが視線を床に落とすと同時。
「今は無理なら落ち着いてからでもいいから、ちゃんと本当の気持ちを伝えてみろ」
そう言った。
佐藤さんらしいその言葉に、あたしは小さく頷く。
エスパーはきっと存在しない。
時たまそれらしき人はいるけれど、100パーセント相手の気持ちを読める人なんていない。
言葉で伝えるしかない。
想いだけでは伝わらない。
声にして、言葉にして。