プラトニック・ラブ
「迅はすごく丸くなったんだ」
「丸…く?」
「それは誰のおかげか分かるかい?」
佐藤さんの優しい瞳があたしをじっと見つめた。
あたしは逸らすことなく、その綺麗な瞳を見つめる。
佐藤さんは何が言いたいのだろう?
迅さんが丸くなった?
「瑠璃ちゃん、君だよ」
その言葉に、あたしの涙は完全にストップした。
目を見開いて驚いて、佐藤さんを見つめる。
佐藤さんは穏やかな表情をしたままあたしを見つめるだけ。
「すごい丸くなった。 すごい柔らかくなったんだ」
「そうなんですか…?」