プラトニック・ラブ




自信。


自分を信じること。



言われてみれば、確かにあたしには自信がないのかもしれない。



「でも…っ」



だって自信なんてない。



貧乏だし、子供だし、何もできない。


大人な迅さんに追いつこうといつも必死になっているだけだ。



「瑠璃ちゃんは瑠璃ちゃんでいいんだよ」



「え…?」



「背伸びなんてすることない。 君は君のままで」



あたしのまま。


背伸びせずに…?



背伸びをするしかないじゃないか。


だってそうしなければ置いてけぼりになってしまう。



できていたかわからないけれど、ずっとしていた。


背伸び。



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