プラトニック・ラブ
ザッと数えて3つの椅子。
細長い机には似合わない、寂しすぎる空間。
ドラマとかではこのまま離れて1人ずつが悠々と使っているイメージがあるけれど、現実にそれを目にするとなんだか悲しい気持ちになる。
あたしの家はずばり世間で言う〝貧乏〟だ。
小さい頃、お父さんはあたしと妹、そしてお母さんを置いて出て行った。
お父さんがいなくなってからの生活は、とても口では言い表せないほど悲惨だった。
それは現在進行形。
あたしは2ヶ月前高校生になった。
小さい頃から決めていた「お母さんの役に立つことがしたい」その願いはやっと今叶えられようとしている。