プラトニック・ラブ
「―――――っ」
塞がれた唇。
初めての感触。
初めての――――キス。
突然のことに驚いたあたしは、目を丸々と見開いたまま固まった。
なにが起こったのだろう。
なにが……え?
脳内はハテナが飛び交う。
分かるのはあたしと迅の距離がゼロだということ。
触れるだけの優しいキス。
ゆっくりと唇が離れるのと同時に再度強く抱きしめられた。
「あ…あの…」
湯気が出ているんじゃないかと本気で思うくらい頬が熱い。
これは熱のせいなのだろうか?