プラトニック・ラブ




あたしがバイトバイト言っているせいなのか、真似をして、



「瑠子もバイトしたいーい!」



手をバタバタさせながら叫ぶ。



そんなことを言う瑠子を見ているお母さんの顔が、表面上は微笑んでいるのに悲しんでいるように見えた。



ふと見えた気がした、お母さんの複雑そうな表情。


それは多分気のせいなんかじゃない。




あたしの行動のせいで――――――お母さんが悲しんでいる?




「………」



それでもしなくちゃいけない。


あたしはお母さんに少しでも楽な暮らしをさせてあげたい。




だから。



だからだから―――――…




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