ma Cheri
私が大丈夫だよ、と微笑むとやはりいつもの優しい笑顔でまた私に微笑んだ。
さっきのはいったいなんだったの…?
「ねぇ、アイツになんて言われたの?」
「なんて…って。どうして鍵谷くんと快と仲いいのかって聞かれたの。」
私がそういうと鍵谷くんはふーんっといった後に微笑した。
「で、なんて答えたの?」
「え、と…友達だから?って…」
私は恥ずかしくなって俯いた。だから鍵谷くんの影しか見えない。
「そっか…ねぇ、楢山は俺とずっと友達だと思ってた?」
その言葉にバッと顔を上げる。
もしかして鍵谷くんにとって私はただの知り合い…!?
「あ、うん。ごめんね、なんか勝手に…」
顔の前でぶんぶんと両手を振る。
恥ずかしい。なんか勝手に思い上がってた。
でもそれよりもすごく…悲しい。
「ちょっと、聞いてほしい話、あるんだけど」
そういって優しく私の両手は鍵谷くんに掴まれてしまった。
逃げたいのに、逃げられない。