君と私の特別
すれ違い
「ねぇ」
「何?」
いつものように冷たく言い放つたっくん
「やっぱいいや、ごめん」
私とたっくんは幼なじみ
小さい頃のたっくんは
優しくて、格好よくてみんなから人気で
そんなたっくんが私は大好きだった
「ゆうとずっと一緒にいてやる」
まだ小さかったたっくんが
そう私に言ったんだ
ゆうっていうのは私の名前
本当は優紀なんだけど
たっくんだけが私のことを
ゆうって呼ぶんだ
私も、私だけが琢磨のことを
たっくんと呼ぶ
私とたっくんだけの呼び方
それがとても嬉しかった